
3D写真を撮って遊んでみよう
こんにちは、CGディレクターの三村郁未です。
私の記事では、スパイスのCG制作チームを身近に感じてもらえるような3DCGのコンテンツをご紹介していきます。
今回は、だれでも簡単に3Dのオブジェクトを作成できる「フォトグラメトリ」で遊んでみました!
早速ですが、まずはこちらの写真をご覧ください。
というよりも、ぜひ画面上でぐりぐり触ってみてください!
※本記事は2021年6月にスパイス社内報に掲載されたものです。
フォトグラメトリとは
「フォトグラメトリ」とは、物体を様々な角度から撮影し、複数枚の画像を解析して3DCGのモデルを作成する技術です。
実際に、人物をそのままCGモデルとしてMVやCMに出演させたり、大きな建造物や貴重な文化遺産を3Dのデータとして蓄積することができたりと様々な場面で活用されています。
撮影開始!
高い撮影機材と専門の知識が必要かと思いましたが、調べてみるとiPhoneでも作成できそう!
早速、挑戦してみることにしました。
具体的な手順を紹介します。
①写真を撮る
②ソフトに読み込む
③ソフトが頑張る
④3Dモデルが出来上がる
たったこれだけです!
かかった時間も半日ほど。
①写真を撮る
まずは被写体を決めて、必要な枚数の写真を撮影します。
球体のパズルを思い浮かべてみてください。フォトグラメトリでは、まず平面である写真を撮影し、それらをパズルのピースのように組み合わせていくことで立体を作っていくイメージです。
より詳しい技術的な説明は、ネットにあふれている先人たちの知識にお任せして、先に進みます。
今回は、日常的な被写体としてカフェのランチを撮影してみました。

iPhoneのカメラロール
こんな感じで、合計28枚撮影しました。
・明るい照明で撮る。
・光が飛ばないように気を付ける。
・手ブレに気を付ける。
・できるだけ色味や形が複雑なものを撮影する。
・それぞれオーバーラップさせて細かく撮る。
がコツだそうです。
②ソフトに読み込む
今回は、こちらの記事を参考に、「3DF Zephyr」を使用しました。
https://styly.cc/ja/tips/photogrammetry_discont_photogrammetry/
デモ版が無料でダウンロードできます。
③ソフトが頑張る
読み込んだら、このようにモデルが出来上がっていきます。

3DF Zephyrキャプチャ
なにやら、物体の気配を感じるものが出現します。
④完成です!
先ほどの気配のつぶつぶを、ジオメトリ化!
よく見ると、穴が開いていたり、形がボコボコだったりしていますが、
これがiPhoneXSの限界かもしれません。

3DF Zephyrキャプチャ
いかがだったでしょうか。思ったよりも簡単に精巧な3Dのモデルが作成できますよね。
今回使ったソフト以外にも、iPhoneのアプリだけで完結できそうなものもありました。
お子さんの大事な作品や思い出の地の銅像などなど、写真さえ撮影できればなんでもCGで再現できるので、ぜひ3DでCGモデルを作ってあそんでみてください!